『人相術辞典 天童観相塾より』 【ね】
〔年寿〕 (ねんじゅ)。 「年寿は鼻梁の中央部」
〔年寿赤光〕 (ねんじゅしゃっこう)。 『年寿に赤光あるは、 多く膿血を生ず』 「(年寿)は年上 寿上の部位を合稱していふ、 もと年寿は一名なりしを宋末頃より二分したるものゝ如し、 山根の下準頭の上、 十二宮の疾厄宮なり」 「赤光は赤気同様、 赤き色の光が年寿にあるものは、 近々中に腫物が出来る、 膿血はドウケツと読む、 膿血(のうけつ)は俗読み也、 ウミチの意にて腫物(しゅもつ)のことをいふ」
〔年寿潤沢〕 (ねんじゅじゅんたく)。 『老いに到りて災ひなきは、 大抵年寿潤沢なればなり』 「年寿は鼻中央部、 この項は年寿といふ部位名、 後世には年上寿上に二分したるため、 管輅(かんろ人名)が十二部位といひたるもの、 明時(明の時代)には十三部位と称するに至れり、 ツマリ月孛(げっぱい・部位名)と同位、 ソコに潤沢あれば老いに到るも災ひなきなり、 老人になりて思ふこと思ふようにならぬは大抵この部にカサカサとしたる所ある也」
〔年寿明潤〕 (ねんじゅめいじゅん)。 『年寿の明潤なるは、 一歳の平安あり』 「年寿は鼻梁の中央部、 一歳は一年間と限ったことではない、 その頃当分の内の意、 一歳はある歳也、 その頃のこと」 年寿の部位が明るく潤いがあれば、 当分は平安であるという意味。 しかし多くの先輩が「一歳の平安」を 「今年一年間は無事」と解していることも忘れないようにしたい。
〔年上〕 (ねんじょう)。 百三十部位の内の鼻の中央部の部位名。 山根(さんこん)の下、 寿上(じゅじょう)の上。
〔年上黒光〕 (ねんじょうのこっこう)。 『年上の黒光あるは、 幼歳にして多く膿血を生ず』 「年上の黒光はとは、 鼻の中央部の黒くスゝケたる様に光りある也、 ソレは幼年から多くデキモノで苦しむ」 年上は部位の名。 鼻の中央部に当る。 膿血(どうけつ)は血膿、 デキモノ。